空港到着から搭乗までの流れ
空港に到着してから飛行機が出発するまでには、チェックインと荷物預け→セキュリティチェック→出国審査→搭乗ゲートへ移動というプロセスがあります。国際線に搭乗する場合、一般的には出発の2時間前までに空港に到着するようにと言われていますが、両替や海外旅行傷害保険への加入を空港で済ませようと考えている方や空港のショッピング施設やレストランを利用しようと考えている方は、それらの時間も考慮して空港に到着するといいでしょう。また、ゴールデンウイークや夏休み、年末年始など海外旅行者が増加する時期は、チェックインやセキュリティチェック、出国審査に長い列ができますので、余裕を持って空港に到着することをおすすめします。
空港に到着したら
空港に到着したら、出発ロビー階に向かいます。バスやタクシーは出発階に到着しますが、鉄道の空港駅と出発階はフロアが異なることもあります。たとえば成田空港の第1ターミナルの場合、電車を降りてから出発階に到着するまで5分〜10分かかります。出発階に上がったら、利用する航空会社のチェックインカウンターに向かいます。成田空港など広大な空港では、出入口の近くやエレベーターを降りた場所にカウンター位置の案内表示があります。
スーツケースなどの預け入れ荷物はチェックインするとハワイに到着するまで受け取れませんので、フライト中に必要なものはチェックイン前に取り出して機内持ち込み荷物に入れておきます。
旅行会社のツアーを利用する方で事前に航空券(eチケット)を受け取っていない方は、チェックインカウンターで搭乗手続きをする前に旅行会社のカウンターに寄って航空券(eチケット)を受け取ります。大手の旅行会社のツアーカウンターは1ヶ所にまとまっていることが多いです。
チェックインカウンターで搭乗手続き
チェックイン(搭乗手続き)は出発の約2時間前から開始となります。早めにカウンターに行って、手続きを済ませましょう。エコノミークラスのチェックインの列は混んでいますが、グループにマイレージの上級会員の方がいれば空いている専用レーンを利用することができます(利用規程は各航空会社で確認)。チェックインの時間があまりにも遅くなると、荷物の積み込みが間に合わないこともありますので注意しましょう。チェックイン(搭乗手続き)の手順は次の通りです。
1.搭乗手続き
カウンターでパスポートと航空券(eチケット)の控えを提示し、ハワイでの滞在先(ホテル名でOK)を伝えます。事前に座席の指定をしていない場合は、この時点で希望を伝えます。機内食に特別食(ベジタリアンフードや制限食など)をリクエストしていたり、乳児用のバシネットをリクエストしていたりする場合は再確認するといいでしょう。最近では各社とも自動チェックイン機が増えていて、この部分を端末を操作して行うこともあります。海外の航空会社であっても自動チェックイン機には日本語表示がありますので、安心して搭乗手続きを進められます。
2.荷物を預ける
次にスーツケースなど機内に持ち込まない荷物を預けます。追加料金なしで預けることができる荷物の個数や重さは航空会社によって異なりますが、一般的には1人2個まで、1個の3辺の和は158cmまで、2個の3辺の和は273cmまで。1個の重量は32kgまでとなっています。これ以上の荷物にはエクセスチャージ(追加料金)がかかります。ビジネスクラスに搭乗される方やマイレージプログラムの上級会員の方は、個数や重さの制限が優遇されます。
3.搭乗券(ボーディングパス)等の受け取り
搭乗手続きが済んだら、搭乗券(ボーディングパス)、預けた荷物のクレームタグ(引き換え証)を受け取ります。搭乗券では、座席番号、搭乗ゲート番号、搭乗開始時刻を確認します。航空会社のアプリを利用している方はスマホの画面に搭乗券が表示できますが、国際線の場合は紙の搭乗券も受け取っておきましょう。クレームタグは搭乗券の裏に貼られていることもあります。預けた荷物の個数分だけあるか確認しましょう。ハワイで荷物を受け取るまでなくさないように保管しておきます。
以上でチェックイン(搭乗手続き)は終了です。時間にゆとりを持ってゲートへ向かいましょう。
ドルへの両替や海外旅行傷害保険の加入
チェックインまでにUSドルへの両替や海外旅行傷害保険への加入ができなかった方は、チェックイン後の時間を利用して行います。銀行の両替カウンターや保険会社の受付カウンターは、出発ロビーに複数箇所あるのが普通です。空港によっては制限区域内(出国審査を過ぎたエリア)にもあります。いずれの場合も空港のウェブサイト等で営業時間を確認しておくといいでしょう。
ショッピングや食事
早めに空港に着いた方や時間に余裕のある方は、空港ターミナル内の商業施設でショッピングや食事をすることができます。大きな空港ではお店が充実していて、海外向けのおみやげ屋さんから本屋、ユニクロ、コンビニ、ファーストフード、レストランまで何でもあります。持ってくるのを忘れてしまったアイテムや機内での時間つぶしグッズを探すのもいいでしょう。
セキュリティチェック
チェックイン(搭乗手続き)を済ませたら出国審査に進みますが、その前にセキュリティチェックがあります。見送りに来た人と一緒にいられるのは、セキュリティチェックのゲートの前までです。ビジネスクラスやマイレージプログラムの上級メンバーには優先レーンがあります。セキュリティチェックではパスポートとボーディングパス(搭乗券)を係員に見せて、機内持ち込み荷物やポケットの中のスマートホン、金属製品等をトレーに乗せてエックス線検査機に通します。場合によっては靴を脱いだり、ベルトを外したりという指示を受けることもあります。続いて、金属探知機のゲートをくぐり、検査の終わった荷物を受け取ります。
ペットボトルの飲み物など100mlを超える液体(ジェルやクリームなど液体類似物含む)、カッターナイフやハサミ等の刃物類、凶器になるような工具類、1人1点を超えるライターやマッチ、スプレー缶などはセキュリティチェックより先に持ち込むことができません。化粧品や医薬品など100ml以下の液体は縦横の合計が40cm以内のジップロックに入れてトレーに載せます。荷物にノートパソコンが入っている場合は、取り出してトレイに載せて検査を受けます。
税関申告
セキュリティチェックを通過後、高価な外国製品を持っていく方や100万円相当額を超える現金類を持っていく方は、税関で届け出をします。それ以外の方は出国審査に進みます。
外国製品の持ち出し届
指輪、時計、バッグなど高価な外国製品を持って行く場合、「外国製品の持出し届」を記入して現品と一緒に提出し、確認印をもらいます。出国時に税関の確認を受けておかないと、海外で購入したものと区別ができず、帰国の際に課税されることがあります。
高額の現金・トラベラーズチェック等の持ち出し
100万円を超える現金や小切手・証券類を持っていく方は「支払手段等の携帯輸出・輸入申告書」を提出します。
出国手続き
出国審査カウンターではパスポートと搭乗券を提出し、出国のスタンプを押してもらいます。自分の順番が来るまでは床の赤いラインの手前で待ちます。夏休みや年末年始、ゴールデンウイークなどの混雑時には、カウンターに長い列ができて出国審査を済ませるのに長い時間がかかります。以前あった日本人の出入国記録カードは廃止されたので現在は必要ありません。
自動化ゲートの利用
成田空港、羽田空港、関西国際空港、中部国際空港には出入国審査場に自動化ゲートが設置されています。夏休みやゴールデンウイークなど出国審査に長い列ができている時でも自動化ゲートを利用すると、速やかに出国審査を済ませることができます。自動化ゲートは事前に登録をしておけば、誰でも利用することができます。1度登録すると、パスポートの有効期限まで有効です。登録は空港の出国審査場でもできますが、出国審査の混雑時は自動化ゲートの登録も混んでいるので、セキュリティチェックを済ませる前に空港ターミナル内の登録場所で済ませることをおすすめします。各空港の登録場所は法務省入国管理局のページでご確認ください。
搭乗開始時刻までの過ごし方
出国審査を済ませると搭乗までの時間を自由に使えます。離着陸する飛行機を眺めて過ごすのもいいですし、カフェでお茶をするのもいいでしょう。お子さんのいらっしゃる方であれば、制限区域内(出国手続き後に搭乗まで過ごすエリアのこと)にはキッズルーム(プレイルーム)もあります。ビジネスクラスを利用される方やマイレージプログラムの上級会員の方なら、航空会社のラウンジでくつろいだり、スマホの充電をすることができます。
制限区域内には免税店やブランドショップなどのお店があります。すでに出国を済ませているので、ほとんどのお店での買い物に消費税がかかりません(その場で消費する食品などを除く)。品物によっては(特定のブランドの化粧品など)海外の免税店よりも安く購入できるものもありますので、事前にチェックするといいでしょう。また、酒類や煙草などはアメリカの免税範囲を超えるとハワイで入国する時に課税されるので注意しましょう。出発便の時間帯によっては免税店の営業が終了していることもあります。
搭乗ゲートへ移動
搭乗券に記載されている搭乗時刻が近づいたら、搭乗ゲートへ向かいます。ゲートの数が多い成田空港第1ターミナルやサテライトのある第2ターミナル、ウイングシャトルに乗らなければならない関西空港では、搭乗ゲートまでの移動に15分近くかかることもありますので余裕を持って行動しましょう。搭乗ゲート周辺には待合用のイスのほか、テレビやトイレなどがあります。喫煙される方は喫煙ルームを利用します。
搭乗開始
搭乗開始時刻が近づくと、搭乗の手順に関する案内がアナウンスされます。多くの航空会社では乗客をいくつかのグループに分け、グループごとに搭乗する仕組みになっています。最初に搭乗できるのは身体に障害のある方や乳児を連れた方など搭乗に時間のかかる乗客です。続いてファーストクラスやビジネスクラの乗客、マイレージプログラムの上級会員の順になります。エコノミークラスの一般の乗客はその後でいくつかのグループに分かれて搭乗となりますが、効率的な搭乗のために座席位置によって分けられていることが多いようです。
これらの順番は「Boarding Group」として搭乗券に数字で記載されています。搭乗ゲート前にはグループごとに列を作るように表示されていますので、グループの中で早く搭乗したい方は早めに行って並ぶことをおすすめします。最近では多くの乗客がキャリーバッグを機内に持ち込むので、早く搭乗すればするほどオーバーヘッドビン(座席上部の荷物入れ)を楽に確保することができます。
ワイドボディの飛行機(通路が2本ある大型機)の場合、座席番号がABCに近ければ手前の通路に、JKLに近ければ奥の通路になります。座席に着いたら必要な小物を座席前のポケットなどに入れ、バッグ類は上部の荷物入れ(オーバーヘッドビン)か前の座席の下に置きます。バルクヘッドの席(最前列)は前の座席がないのですべてオーバーヘッドビンに入れます。収納できないものやジャケット類は、CA(=キャビンアテンダント、航空会社によってはFA=フライトアテンダント)に頼めば預かってくれることもあります。