モロカイ島
MOLOKAI
何もない島である。あるのは手つかずの自然と、そこに住むわずかな人々の暮らしだけだ。ハワイ島やマウイ島など人気のネイバーアイランドと比べると、その存在感は極めて薄い。この島を旅行で訪れるのは、他の島に行き尽くしてしまった人か、酔狂な人のどちらかだろう。
海が見えなければ、サバンナと言われても信じてしまうようなこの場所には、かつてサファリパークがあり、キリンやシマウマ、オリックスなどが放されていた。しかし、訪れる人が少なかったせいか、いつのまにか閉鎖され、動物もどこかに連れていかれてしまった。この疑似サバンナで、動物たちが何を思っていたのかは知る由もないが、故郷のアフリカに劣らず、居心地の良い場所であったことは想像に難くない。
(Maunaloa, Molokai)