ダイヤモンドヘッド
DIAMOND HEAD
初めてダイヤモンドヘッドという言葉を耳にしたのは小学生の頃だった。クラス替えで新しく友だちになった男の子の家に遊びに行き、お兄さんのレコードを聴かせてもらった。ベンチャーズのダイヤモンドヘッドだった。それまでに聴いたことのなかったテケテケサウンドは衝撃的で、それがダイヤモンドヘッドというタイトルの曲だったことをずっと覚えていた。クイズ番組の賞品が“夢のハワイ旅行”であった時代で、それがハワイのクレーターの名前だとは到底知る由もなかった。
それから10数年後、初めてダイヤモンドヘッドに登った。ワイキキビーチからダイヤモンドヘッドを眺めているうちに、ふと登ってみたくなり、翌日出かけた。安いホテルの低層階に泊まっていた身にとって、頂上からの眺めは素晴らしいものであった。360度のパノラマに飽きることなく、幸せな時間を過ごした。
さらに数年後、初めてネイバーアイランドに行く途中、飛行機の窓からダイヤモンドヘッドを見た。ダイヤモンドヘッドがクレーターであることがよくわかった。
ワイキキから眺めるダイヤモンドヘッド、登りながら眺めるダイヤモンドヘッド、上空から眺めるダイヤモンドヘッド。見る場所によって違った顔を見せてくれるが、その存在感は十分で、ハワイのランドマークに相応しいものである。
(Diamond Head, Oahu)