ハレクラニ
HALEKULANI
ハレクラニで過ごす時間は、至福のひとときである。淡いトーンのインテリアでまとめられた落ち着いた部屋で迎える朝、オーキッズでの遅めの朝食、プールサイドでの昼下がり、ハウス・ウィズアウト・ア・キーから眺めるサンセット、ラ・メールでのディナー……。
ワイキキの中心にありながら、カラカウア通りの喧噪を逃れ、ゆったりとした時間を過ごすことができる。この時間を快適なものとし、ホテル内の洗練された雰囲気を作り上げているのは、創業時から受け継がれてきたホスピタリティだ。
ハレクラニの歴史は1907年に遡る。当時、ロバート・ルーワースが所有していたビーチフロントハウスと5棟のバンガローがホテルとして営業を開始した。1920年代になって、ワイキキがメインランドの富裕層のリゾートとして注目を浴び始めると、瀟洒なプランテーションスタイルの建物に生まれ変わり、上質のリゾートライフを提供した。
そしてハレクラニがもっとも劇的な変化を遂げたのは、1981年の三井不動産による買収である。新しいオーナーが示した456室の大型ホテル化計画は、ハレクラニの伝統にそぐわないものとして捉えられた。しかし、完成した建物は、プランテーションスタイルのメインビルディングを見事に復元し、その伝統を存続させるに充分に値するものであった。
その後は、数々の栄誉あるアウォードを受賞し、最高級のホテルとして存在感を示し続けている。ゲストに対する細やかな心配りともてなしは、このホテルが多くの人に愛される最大の所以だ。
ハレクラニとはハワイのことばで「天国の館」を意味する。そう、ここはまぎれもない天国の館である。
(Waikiki, Oahu)