レンタカー走行禁止の場所
走行禁止ってどういうこと？
ハワイではレンタカーで走行できない場所があるのをご存じでしょうか。レンタカー会社で配布している地図を見ると、「この区間をレンタカーで走行してはいけない」という意味の表記が何ヶ所かで見られます。地図は公式な書類ではありませんし受け取らない人もいますが、レンタカー契約書の細かい文字で書かれている条項には「未舗装路を走ることは契約に違反する」と書いてあります。契約に違反した場合、事故や故障があっても各種保険や自車両損害補償制度（LDW、CDW）は対象外となるとも書かれています。少なくとも公式には、未舗装路を走ってはいけないということになります。
ところが、未舗装路の先には美しいハワイの自然があることがほとんどです。実際にこれらの場所を訪れてみると、多くの旅行者がレンタカーで訪れています。特に日本人以外の方は未舗装路を気にせずに走っているようです。レンタカー会社でレンタルを開始する際に、車内で喫煙したらクリーニング費用を請求すると注意されることはよくありますが、未舗装路を走ってはいけないと説明されたことは1度もありません。最近のレンタル車輌にはGPSが付いているようですが、実際に未舗装路を走ってペナルティーがあったという話も聞いたことはありません。とはいえ、何かあった場合に多額の費用が発生するのも事実です。もし走行禁止と言われているような場所に行かれるのであれば、何かあっても保険や補償は効かないということを認識した上で、必ず自己責任で行くようにしてください。
未舗装路を走ることを推奨している訳ではありませんが、どうしても自己責任で行きたい方のために、次の項目で主な未舗装路の状況を紹介します。いずれの道路も天候によって状況が変わるので、事前に道路情報や天気予報を確認するようにしましょう。
オアフ島カエナポイントへの道路
オアフ島の西端カエナポイントへのトレイルとなっている道路です。マカハ側とモクレイア側から悪路が続いています。途中の岩場で釣りをするローカルの人は車高の高い4WDで進入していますが、終点まで行けるわけでもありませんし、引き返すのにUターンできる場所も限られているので、乗り入れない方がいいです。マカハ側、モクレイア側ともにトレイルの手間に駐車場があります。
ハワイ島マウナケア山頂への道路
かつてはサドルロードも通行禁止でしたが、きれいに整備されて通行が可能になり、マウナケア山頂に向かうオニヅカビジターセンターまではレンタカーでの走行が可能になりました。オニヅカビジターセンターの先に4WD推奨のサインがあり、少し進むと道路は細かい石の多いダートになります。極端な凹凸はありません。その状態でヘアピンカーブが続き、マウナケアを登っていきます。コーナーでスピードが出ていると滑ります。ガードレールはありません。頂上まで半分ぐらいの距離を進んだところからは、道路が再び舗装されています。これは頂上の天文台での観測に砂塵が影響を与えないようにするためです。このルートの問題はダート区間です。この辺りは雲がかかることも多く、目の前が見えなくなることもあります。山頂は標高4,000メートル超なので、雨や雪が降ることもあります。SUVなら2WDでも走れますが、悪天候や滑った時のことを考えると4WDの方がいいでしょう。山頂付近はとても寒いので、トラブルに備えて防寒着や食料を持参しましょう。
ハワイ島サウスポイントへの道路
ナアレフの西で11号線から分かれて、サウスポイントまで続く約20kmの行程です。道路は最後まで舗装されています。11号線から分かれてしばらくは片側1車線でセンターラインもあります。その先は少し道幅が狭くなり、舗装が道路の中央部だけになります。走行に問題はありませんが、対向車が来ると片輪をダート状の路肩部分に落としてすれ違わなければなりません。SUVでなくても大丈夫です。サウスポイントの少し手前でグリーンサンドビーチへの分岐がありますが、グリーンサンドビーチのトレイルヘッドまでは舗装されています。レンタカー会社によっては、サウスポイントへの走行を認めている会社もあるようです。
ハワイ島ケカハカイ・ビーチパークへの道路
コナ空港の4kmぐらい先で19号線から海側に入る道です。デコボコしたダート道が2kmちょっと続きますが、美しいビーチがあるので走る人は多いです。路面は最初から最後まで同じようなコンディションです。セダンでもゆっくり走れば通れますが、ハイクリアランスのSUVがおすすめです。4WDでなくても大丈夫です。岩が多いのでパンクに注意しましょう。19号線の横、ダートの手前に駐車スペースもあるので、歩いて行く人もいます。ビーチ手前の駐車場から左方向にブラックサンドビーチ方面への悪路がありますが、そこはやめておいた方がいいでしょう。
ハワイ島ワイピオバレーへの道路
ワイピオバレー（ワイピオ渓谷）展望台の横から谷底へ降りる道です。道幅が狭く、急な坂が続きます。入口には、AWD（全輪駆動）は通行禁止という看板があります。ジープラングラーなど4WDでHIとLOの切り替えができる車で、4WD-LOで上り下りするのがいいでしょう。下りの車は必ず上りの車を優先しなければなりません。
マウイ島キパフル〜カウポ付近の道路
マウイ島でハナへドライブした時に、そのままワイルアフォールズ、セブンプール（オヘオプール）を経由してハレアカラ山の南麓沿いにウルパラクア方面に戻ってくるルートで、キパフル〜カウポ周辺にダート区間があります。道幅が狭いところもありますが、路面はあまり荒れていないので、セダンでも十分に走行できます。海沿いで景色が素晴らしいところでは、わき見運転で海に落ちないように注意しましょう。
マウイ島カハクロア付近の道路
ウエストマウイの北側、カパルアの先からワイエフ、カフルイ方面へ抜けるルートです。古代ハワイの集落カハクロアやナチュラルプール、ブローホールなどがあるので、ドライブする人も多くいます。地図で見ると距離が短いように見えますが、曲がりくねった山道が続き、かなり時間がかかります。日本で田舎の峠道を走ったことがあるような方でしたら問題なく走れると思いますが、すれ違いのできない区間やブラインドコーナーが多いので、運転には気を遣います。落石が多い区間でもあります。
マウイ島ラ・ペローズ・ベイへの道路
マウイ島マカハの先、ビッグビーチを過ぎると、道幅が狭くなります。住宅も少しあるので、路面は舗装されています。しばらく進むと溶岩が流れた跡の真ん中に道路が通っていて、そこを過ぎるとラ・ペローズ・ベイです。最後の100メートルぐらいは舗装されていない悪路ですが、ゆっくり走ればセダンでも通行できます。全体的に道幅が狭いので、対向車に注意しましょう。
カウアイ島ポリハレビーチへの道路
50号線の終点からポリハレ州立公園まで約8kmのダート道です。ポリハレ州立公園の入口にあるモンキーポッドまでは、カウアイ島の赤土を踏み固めたようなダートが続き、ところどころ洗濯板状にゴツゴツしています。雨が降るとぬかるみやすく、何本もの轍（わだち）が残っているところもあります。モンキーポッドまでの区間は、路面が乾いていればセダンでも大丈夫ですが、雨が降るとぬかるみにはまって脱出できなくなるので、天気予報を必ず確認しましょう。モンキーポッドから先はビーチ沿いに進みますが、ビーチから飛んできた砂を被っているところが多いので、ハイクリアランスの4WDがおすすめです。途中1ヶ所、砂の深いところがあるので、止まらずにそのまま突っ切りましょう。
ラナイ島の未舗装路
ラナイ島の未舗装路は悪路ですので、2WDでは走行できません。4WDでの走行は認められています。
舗装路以外で走行禁止の場所
オアフ島チャイナタウンのホテルストリートはバス専用道路となっているので、一般車の通行はできません。チャイナタウンで駐車場を探していて、間違ってホテルストリートに曲がらないようにしてください。
また、米軍基地など軍の関連施設へは関係者以外進入することができません。入口にゲート（検問所）があって進入できないようになっていますが、間違って進入路に曲がってしまった場合、ゲートの兵士に道を間違えたと伝えれば、Uターン場所を指示してくれます。ゲートの前でUターンするなど怪しげな行動を取るより、そのまま進んだ方が問題ありません。
